滴天随にある『陰陽順逆 落書流行』とは、落書に書かれているとおり、十二支の流れが陽干は順行(陽が長じ窮まり衰退して季節を順に進むこと)、陰干は逆行(陰が長じ極まって陽に向かいながら季節を逆に進む)ことを言っています。 ※落書とは後天定位図が書かれていとたされる伝説の書物のことで、河図とともに易・九星といった東洋占術の基本的概念のもととなっています。
陽干甲で亥の水に生じて長生、寅の建禄に至って卯に帝旺となる十二運星の道理ですが、「建禄」は安定して勢いがあり、凋落の気配を感じるところには達していない意味があります。つまり一番安定する十二支は何かとなれば、陽干甲からみて蔵干正気に同じ陽干甲を持つ寅がそれに当たります(陰の気配を感じていない)。他には、丙の建禄は巳(正気蔵干丙)、庚の建禄は申(正気蔵干庚)、壬の建禄は亥(正気蔵干壬)、戊については、火土一体の考えから巳が建禄になります※陽干の建禄はすべて四冲(寅巳申亥)になります。土行の十二運については異論があり、加藤大岳先生の書籍でも別説を唱えています。
十二運「帝旺」というのは旺が過ぎて陽から陰への移行を見る境です。つまり、陽干から見て正気蔵干が同一五行の陰干である四旺支(子卯午酉)がそれに当たるわけです。甲の帝王は卯(正気蔵干乙)というように、四旺支の正気はすべて陰干である理由にもなります。※旺支に陰干を見るのは陽極まれば陰という盛衰の移行を内にみています。
「陰陽順逆」から、陰干の場合は順序が逆となるのですが、陽干のように生じる支が十二運の長生になるかというとそうではないです。例えば陽干甲の帝旺(卯)のときに旺が過ぎ陰を見る訳ですから、陰干の乙から見れば卯を建禄の安定としてここから逆行していくと考えて良いでしょう(※陰干の建禄すべてが四旺(子卯午酉)に該当するのもそのためです)。逆行すれば当然十二運星の持つ旺衰強弱が合わなくなります。
そのために陰干の十二運星は役に立たないといった考えがあります。しかしながら『陰陽順逆 落書流行』の意味を汲めば決して疎かにすることはできず、十二運星のもつ意味・暗示等の運勢は推し量るべきでしょう。
陽干甲で亥の水に生じて長生、寅の建禄に至って卯に帝旺となる十二運星の道理ですが、「建禄」は安定して勢いがあり、凋落の気配を感じるところには達していない意味があります。つまり一番安定する十二支は何かとなれば、陽干甲からみて蔵干正気に同じ陽干甲を持つ寅がそれに当たります(陰の気配を感じていない)。他には、丙の建禄は巳(正気蔵干丙)、庚の建禄は申(正気蔵干庚)、壬の建禄は亥(正気蔵干壬)、戊については、火土一体の考えから巳が建禄になります※陽干の建禄はすべて四冲(寅巳申亥)になります。土行の十二運については異論があり、加藤大岳先生の書籍でも別説を唱えています。
十二運「帝旺」というのは旺が過ぎて陽から陰への移行を見る境です。つまり、陽干から見て正気蔵干が同一五行の陰干である四旺支(子卯午酉)がそれに当たるわけです。甲の帝王は卯(正気蔵干乙)というように、四旺支の正気はすべて陰干である理由にもなります。※旺支に陰干を見るのは陽極まれば陰という盛衰の移行を内にみています。
「陰陽順逆」から、陰干の場合は順序が逆となるのですが、陽干のように生じる支が十二運の長生になるかというとそうではないです。例えば陽干甲の帝旺(卯)のときに旺が過ぎ陰を見る訳ですから、陰干の乙から見れば卯を建禄の安定としてここから逆行していくと考えて良いでしょう(※陰干の建禄すべてが四旺(子卯午酉)に該当するのもそのためです)。逆行すれば当然十二運星の持つ旺衰強弱が合わなくなります。
そのために陰干の十二運星は役に立たないといった考えがあります。しかしながら『陰陽順逆 落書流行』の意味を汲めば決して疎かにすることはできず、十二運星のもつ意味・暗示等の運勢は推し量るべきでしょう。